吾妻山|日本百名山.net

吾妻山

Mt.Azuma
吾妻山

※ 画像はwikipediaより引用

名称 吾妻山
よみ あづまやま
あづまさん
所在地 山形県 福島県
標高 2,035m
山系 奥羽山脈
種別 常時観測火山
分類 日本百名山
新日本百名山
うつくしま百名山

吾妻山(あづまやま、あづまさん)もしくは吾妻山(あづまやま、あづまさん)もしくは吾妻連峰(あづまれんぽう)は、山形県と福島県の県境に沿って東西に伸びる火山群・山塊の総称である。最高峰は西吾妻山(2,035m)。日本百名山新日本百名山、うつくしま百名山にもあげられている。

概要

吾妻山は、福島県福島市西部から山形県米沢市南部にかけて、東西およそ20km、南北およそ10kmにわたって標高2,000m級の火山が連なる山脈である。

福島市外から見て西側に吾妻連峰の最東部の吾妻小富士(1,705m)、東吾妻山(1,975m)、一切経山(1,949m)がある。一切経山と吾妻小富士に囲まれた平坦地が浄土平(1,580m)である。中央部には東大巓(1,928m)、中吾妻山(1,931m)、最西部には中大巓(1,964m)、西吾妻山(2,035m)、西大巓(1,982m)などの山々がゆるやかに盛り上がっている。

吾妻火山

吾妻火山は那須火山帯の中で最大の火山群であり、おおまかに東吾妻火山群、中吾妻火山群、西吾妻火山群に分けられる。火山活動は約150万年前から100万年前頃から始まったと考えられるが、それぞれの火山体の形成年代についてはよくわかっていない。カリウム・アルゴン年代や地形の浸食の状況から、火山活動の中心は西から東に移動してきたと考えられる。西吾妻火山群と中吾妻火山群は約30万年前頃までに活動をほぼ終息している。東吾妻火山群は約28万年から10万年前頃に山体崩壊を起こし、浄土平を火口底とする馬蹄形のカルデラを形成した。その後約7,000年前から約1,000年前までの活動で吾妻小富士、桶沼、五色沼などの火口が形成された。

有史以降のおもな活動

歴史時代に入ってからの噴火は一切経山に限られる。また、江戸時代の火山活動は不明点が多い。

  • 1331年 水蒸気噴火からマグマ噴火に移行。火山爆発指数:VEI1
  • 1711年頃 小規模な水蒸気噴火。明治噴火よりも規模は大きい。火山爆発指数:VEI1
  • 1893-1895 (明治26-28)年 小規模な水蒸気噴火。明治噴火。火山爆発指数:VEI1
  • 1950(昭和25)年 水蒸気噴火。火口湖から酸性水が流出し、下流で魚が死に、発電施設に被害。
  • 1977(昭和52)年 水蒸気噴火。12月7日早朝に小規模の噴火し、火口周辺に極少量の降灰。盛んな噴気活動は1979年まで継続。
  • 1996 - 2006年 散発的に地震、群発地震活動、火山性微動、地殻変動を観測。
  • 2008年11月 一切経山より立ち昇る噴気が確認され、福島市内の広い範囲で噴気が原因と考えられる異臭騒ぎがあった。
  • 2014年12月に気象庁は噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引上げた。2015年1月、火口の直下付近が震源とみられる火山性地震が急増。

植生

山頂部は気候的には亜高山帯に属するが、風が強く積雪量が多いという厳しい環境であるためハイマツ帯が広がり、高山植物が分布している。その周辺にはヤエハクサンシャクナゲ(ネモトシャクナゲ)の自生地がある。ネモトシャクナゲはハクサンシャクナゲの花が八重咲きになったもので、福島県の県花である。吾妻山の賽の河原北部の約8haは、自生地として国の天然記念物に指定されている。

観光

吾妻連峰はほぼ全域が磐梯朝日国立公園に含まれている。東北地方南部でも有数の観光地であり、磐梯吾妻道路(磐梯吾妻スカイライン)と第二磐梯吾妻道路(磐梯吾妻レークライン)の2本の観光道路があるほか、周辺には白布(しらぶ)温泉や土湯温泉など多数の温泉が湧出し、特に紅葉やスキーの時期には多数の観光客が訪れる。浄土平は空気が澄んでおり光害も少ないことから天体観測の好適地として知られ、福島市の浄土平天文台が置かれている。

登山・トレッキング

西吾妻山

コースはいくつかあるが、最もポピュラーなコースとして挙げられるのが以下のコース。

中大巓麓にある天元台高原スキー場のロープウェイとリフト(夏期も営業)を乗り継いで標高1,850mまで到達。そこから稜線までは30分程度。池塘が点在する高原湿原を梵天岩経由で頂上まで1時間程度。家族ハイクなど初心者向きといえるが、標高2,000m級の高山であり相応の装備は必須。

一切経山

今も火山活動を続けている活火山であり、山頂は岩礫で覆われている。標高は1,948.8m

吾妻小富士

央にある大きな火口が、麓の福島市側から見るとあたかも富士山の山頂のように見える。本来の山名は「摺鉢山」である。観光道路磐梯吾妻スカイラインの途中にある浄土平(標高1,600m)に、路線バスもしくは車でアクセスすることができる。吾妻連峰の他の山々を背にしながら浄土平の駐車場から磐梯吾妻スカイラインを横断し、整備された階段を約10分登れば火口壁の稜線に到達する。火口壁を1周(約400m)するお鉢巡りして1時間弱程度で元の浄土平に戻ってくることができる。
天気が良ければ福島盆地や浄土平の眺望もでき、気軽にトレッキングを楽しむことができる。

浄土平

吾妻山東部の吾妻小富士(1,705m)、東吾妻山(1,975m)、一切経山(1,949m)高山(1,805m)に囲まれた平坦地であり湿原。地表近くに堆積した火山灰質土石が風化し帯水層を形成し、その上に水が溜まってできた。周囲は木道の遊歩道が整備されている。

鎌池
五色沼(福島市)

吾妻連峰一切経山の山腹にある火口湖である。コバルトブルーの飲み込まれそうな美しさから、「魔女の瞳」や「吾妻の瞳」とも呼ばれる。直径約300mの火口の中に水をたたえ、太陽の光の具合で刻々とその色を変化させる。五色沼へは、車で行くことが可能な磐梯吾妻スカイラインの浄土平より約80分歩き、一切経山(いっさいきょうざん)山頂から眺望可能。山頂から直接沼畔に降りる道はないが家形山方面への縦走路から下降可能。観光客でにぎわう磐梯高原の五色沼とは異なる。