日本百名山

越後山脈

越後山脈(えちごさんみゃく)は、新潟県東部を中心に、福島県・群馬県境へ連なる山々です。越後駒ヶ岳や中ノ岳、八海山、巻機山、谷川岳などが並び、日本有数の豪雪地帯ならではの深い谷と急峻な山容が特徴です。

「越後山脈」が指す範囲は資料によって差があります。本ページでは山の所属と標高を整理する基準として、国土地理院「日本の主な山岳標高」および「立体地図(日本の主な山岳)」の区分を採用します。この基準では、主な山の最高峰は中ノ岳(2085m)です。

項目内容
名称越後山脈(えちごさんみゃく)
主な地域新潟県・福島県・群馬県
最高峰中ノ岳
最高標高2085m
主な山御神楽岳、守門岳、浅草岳、越後駒ヶ岳、八海山、中ノ岳、巻機山、谷川岳、仙ノ倉山など
日本百名山3座(国土地理院の山域区分を基準に整理)

越後山脈とは?どこにある?

越後山脈は、新潟県の東側に連なる山地です。北側では御神楽岳や粟ヶ岳、守門岳、浅草岳などが並び、中央部には越後三山として知られる越後駒ヶ岳・中ノ岳・八海山があります。さらに南へ進むと巻機山、谷川岳、仙ノ倉山などの山々が続きます。

日本海側から供給される冬季の季節風の影響を強く受けるため、山域の多くは豪雪地帯です。大量の積雪と雪解け水によって深い谷が刻まれ、稜線部には雪田や湿潤な高山環境が見られます。

越後山脈の位置を地図で確認

越後山脈の位置を示す地図

越後山脈の範囲と分類

越後山脈は、資料によって山域の捉え方が異なります。そのため「どの山までを越後山脈に含めるか」は、ひとつの定義だけで整理できません。

本ページでは、山ごとの所属を比較しやすくするため、国土地理院の山岳一覧で「越後山脈」とされる区分を基本とします。この整理では、御神楽岳、粟ヶ岳、守門岳、浅草岳、越後駒ヶ岳、八海山、中ノ岳、巻機山、谷川岳、仙ノ倉山などが越後山脈に含まれます。

一方で、谷川岳は環境省の上信越高原国立公園の案内では「三国山脈の山」と説明されています。山域名は目的や資料によって区分が異なるため、本ページではこの違いを注記したうえで掲載しています。三国山脈については三国山脈のページもあわせてご覧ください。

また、平ヶ岳・会津駒ヶ岳・燧ヶ岳・至仏山は国土地理院では「南会津・尾瀬」、苗場山は「苗場山・白根山・浅間山」に区分されています。このため、以下の越後山脈の日本百名山一覧には含めていません。

越後山脈の日本百名山一覧

国土地理院の山域区分を基準に、日本百名山と照合すると、越後山脈に該当するのは越後駒ヶ岳・巻機山・谷川岳の3座です。

山名標高都道府県特徴
越後駒ヶ岳2003m新潟県越後三山の一峰
巻機山1967m新潟県・群馬県なだらかな稜線と湿原景観
谷川岳1977m新潟県・群馬県国土地理院では越後山脈、環境省では三国山脈とする例あり

※谷川岳は複数の峰からなり、日本百名山として一般に示される最高点はオキノ耳(1977m)です。国土地理院の一覧では、谷川岳を構成する峰として茂倉岳(1978m)、一ノ倉岳(1974m)、オキノ耳(1977m)などが掲載されています。

越後山脈で標高が高い主な山ランキング

国土地理院の山岳一覧で「越後山脈」に区分される主な山を、標高の高い順に整理しました。谷川岳は同一覧に掲載される峰のうち最も高い茂倉岳を掲載しています。

順位山名標高都道府県
1中ノ岳2085m新潟県
2仙ノ倉山2026m群馬県・新潟県
3越後駒ヶ岳2003m新潟県
4谷川岳(茂倉岳)1978m群馬県・新潟県
5荒沢岳1968m新潟県
6巻機山1967m新潟県・群馬県
7万太郎山1954m群馬県・新潟県
8朝日岳1945m群馬県
9下津川山1928m新潟県・群馬県
10八海山(入道岳)1778m新潟県

※荒沢岳の標高は、国土地理院の2026年3月31日版「日本の主な山岳標高」に基づき1968mとしています。旧値1969mから1m改定されています。

越後山脈を構成する主な山域

越後山脈は南北に長く、山のまとまりごとに景観や登山環境が異なります。ここでは分かりやすく、北部・越後三山周辺・南部の3つに整理します。これは本ページ上の便宜的な区分であり、国土地理院が定める正式な細区分ではありません。

北部|御神楽岳・守門岳・浅草岳周辺

新潟県東部から福島県境にかけては、御神楽岳、粟ヶ岳、矢筈岳、守門岳、浅草岳、毛猛山、未丈ヶ岳などが並びます。標高2000m未満の山が中心ですが、多雪によって刻まれた険しい地形と豊かな森林が特徴です。

中央部|越後三山と荒沢岳周辺

越後駒ヶ岳・中ノ岳・八海山は「越後三山」と呼ばれ、越後山脈を代表する山々です。周辺には荒沢岳などもあり、急峻な稜線と深い谷が連続します。

南部|巻機山・谷川岳・仙ノ倉山周辺

南部には巻機山、大源太山、朝日岳、谷川岳、万太郎山、仙ノ倉山などが連なります。新潟県と群馬県の県境を形成する区間が多く、谷川岳周辺では越後山脈と三国山脈の呼称が資料によって重なります。

越後三山とは?

越後三山は、越後駒ヶ岳・中ノ岳・八海山の3座の総称です。新潟県の案内でもこの3山を越後三山として紹介しており、魚沼地域を代表する山岳景観として親しまれています。

山名標高特徴
越後駒ヶ岳2003m日本百名山。越後三山の西側を代表する峰
中ノ岳2085m越後三山の最高峰
八海山(入道岳)1778m岩峰群を持つ信仰の山として知られる

三山を結ぶ縦走路は長距離かつ標高差も大きく、一般的な日帰り登山とは異なる体力・経験が必要です。登山を計画する場合は、最新の登山道状況、残雪、天候、山小屋や水場の情報を必ず確認してください。

越後山脈を代表する山

中ノ岳|越後山脈の最高峰

中ノ岳は標高2085m。国土地理院の越後山脈区分に含まれる主な山の中で最も高く、越後三山の中央に位置します。越後駒ヶ岳や八海山とともに、魚沼地域を象徴する山岳景観をつくっています。

越後駒ヶ岳|越後三山を代表する日本百名山

越後駒ヶ岳は標高2003mの日本百名山です。魚沼駒ヶ岳とも呼ばれ、越後三山の一峰として知られます。山頂部からは中ノ岳や八海山など、越後山脈の中心部を広く見渡せます。

巻機山|草原状の稜線が広がる日本百名山

巻機山は標高1967m。新潟県と群馬県の県境に位置する日本百名山です。山頂付近には草原状のなだらかな稜線が広がり、越後山脈の険しい山々とは異なる景観も楽しめます。

谷川岳|山域区分が資料によって異なる名峰

谷川岳は新潟県と群馬県の県境に位置する日本百名山です。国土地理院では越後山脈の区分に掲載される一方、環境省では三国山脈の山として紹介されています。険しい岩壁と多雪環境で知られ、一ノ倉沢をはじめとする急峻な地形が特徴です。

越後山脈と自然公園

越後山脈の中央部には越後三山只見国定公園があり、新潟県と福島県にまたがる山岳・森林・渓谷景観が保護されています。また、谷川岳周辺は上信越高原国立公園に含まれます。

ただし、自然公園の区域と山脈の地理的区分は同じものではありません。「国定公園・国立公園に含まれる範囲」と「越後山脈として扱う範囲」は分けて考える必要があります。

越後山脈のまとめ

日本百名山を地域別・山系別に比較したい場合は、日本百名山一覧もあわせてご覧ください。

参考資料