日本百名山

雲取山

雲取山

雲取山(くもとりやま)は、東京都・埼玉県・山梨県の境にそびえる標高2,017mの山です。東京都の最高峰でありながら、どの登山口からも行程が長く、山小屋または指定野営場を利用する1泊2日の計画が基本になります。鴨沢からは七ツ石山と石尾根をたどり、三峯神社からは霧藻ヶ峰・白岩山を越えるため、同じ山頂でも景色と負担が大きく変わります。

名称雲取山
よみくもとりやま
所在地東京都・埼玉県・山梨県
標高2,017m
山系奥秩父山塊・奥多摩
種別山塊
分類日本百名山
新日本百名山
花の百名山
評価ルート雲取山(鴨沢)/鴨沢―雲取山―鴨沢
難易度B(A〜Eの5段階)
体力度5(1〜10の10段階)
参考日程1泊2日
公表コース値標準9.7時間・23.7km・累積標高差 上り1,670m/下り1,670m

難易度B・体力度5は鴨沢から雲取山を往復する無雪期・天候良好時のルート評価です。三峯神社、三条の湯、石尾根など別ルートへそのまま当てはめることはできません。標準9.7時間は歩行計画の基準で、休憩、宿泊、バス待ち、駐車場から登山口までの移動は含めないものとして考えてください。

雲取山はどんな山?

雲取山は秩父多摩甲斐国立公園の東部にあり、東京都環境局は東京都最高峰で唯一東京にある日本百名山と案内しています。山頂からは富士山や奥秩父の山並みを望めますが、都市近郊の低山という感覚では歩けません。鴨沢往復だけでも23.7kmあり、標高差だけでなく長い水平距離への備えが必要です。

山頂の南側には雲取山避難小屋、北側には雲取山荘があります。南側の石尾根は比較的開けた区間があり、七ツ石山を経由するか巻き道を使うかで歩き方が変わります。北側の三峯方面は白岩山などのアップダウンを越える縦走路です。

雲取山の季節別の見どころと計画

季節見どころ計画上の注意
春奥多摩湖周辺の新緑から、標高を上げるにつれて芽吹きの段階が変わります。早春は積雪・凍結が残ることがあります。小屋と登山道の最新情報を確認し、無雪期評価だけで装備を決めないでください。
夏樹林の緑と石尾根の開放感を一度に楽しめます。長時間行動では発汗量が増えます。水場を当てにしすぎず、必要量を携行します。雷予報時は稜線に出る時刻を早めます。
秋七ツ石山や白岩山周辺の紅葉と、空気が澄んだ日の富士山展望が魅力です。日没が早く、朝夕は急に冷えます。ヘッドライトを日帰りでも携行し、下山時刻から逆算します。
冬落葉後は展望が得やすく、静かな山歩きになります。積雪・凍結を前提とする季節です。秩父観光協会は三峯ルートについて12〜3月の通行を控えるよう案内しています。冬山経験と装備がない場合は無理をしません。

2026年10月13日時点の登山道・施設情報

雲取山の主要ルート比較

ルート起点・主な経由地公式に確認できる目安向いている計画
鴨沢往復鴨沢・小袖乗越―七ツ石小屋/七ツ石山―石尾根―雲取山9.7時間、23.7km、累積標高差±1,670m、難易度B・体力度5評価対象ルート。初回は1泊2日に分け、五十人平または雲取山荘を利用すると余裕を取りやすいです。
三峯神社から三峯神社―霧藻ヶ峰―前白岩山―白岩山―雲取山荘―山頂秩父観光協会は片道約10km・登り約6時間と案内秩父側から入り、雲取山荘に泊まる縦走向き。途中の登り返しと冬季凍結を考慮します。
お祭・三条の湯からお祭―後山林道―三条の湯―三条ダルミ―山頂同一条件の総時間・距離・累積標高差は未確認温泉のある山小屋を組み込みたい人向け。後山林道と周辺登山道の規制を必ず確認します。
石尾根縦走奥多摩駅―六ツ石山―鷹ノ巣山―七ツ石山―雲取山同一条件の総時間・距離・累積標高差は未確認駅から歩き始められますが非常に長い縦走です。複数日の経験者向け計画として考えます。

鴨沢と三峯神社を結ぶ片道縦走も可能ですが、登山口が山梨・東京側と埼玉側に分かれます。下山後の車回収やバスの接続を先に決め、山中で交通計画を変更しないようにします。

登山口とルートの位置関係

鴨沢・小袖

鴨沢バス停/村営駐車場
↓
小袖乗越
↓
七ツ石小屋・七ツ石山
↓
五十人平野営場
↓
小雲取山
↓
雲取山

南東側から石尾根へ上がる評価対象ルートです。

三峯神社

三峯神社
↓
霧藻ヶ峰
↓
前白岩山・白岩山
↓
大ダワ
↓
雲取山荘
↓
雲取山

北側から複数のピークを越える縦走路です。

お祭・三条の湯

お祭バス停
↓
後山林道
↓
三条の湯
↓
三条ダルミ
↓
雲取山

西側から入るルート。通行注意・通行止め区間を確認します。

位置関係は計画用の概略です。分岐、巻き道、通行止めの判断には登山地図と現地標識を使用してください。

雲取山のルート別難易度

ルート技術面体力面編集上の目安
鴨沢往復難易度B。一般登山道ですが、細い斜面、木の根、泥濘、冬季の凍結に注意します。体力度5。23.7kmを歩き切る持久力が必要です。無雪期でも登山経験者向け。初回は1泊2日が現実的です。
三峯神社から整備された縦走路を基本としますが、白岩山前後に急な上り下りがあります。片道約10km・登り約6時間に加え、宿泊装備を背負います。鴨沢とは別評価。山小屋泊の縦走経験がある人向けです。
三条の湯から林道歩きの後に山道へ入り、規制区間の影響を受けます。標高差に加え、登山口までの移動と宿泊計画が必要です。最新の通行情報を読んでルートを組み替えられる人向けです。
石尾根縦走分岐が多く、悪天候や日没時は長い尾根で判断が難しくなります。奥多摩駅から山頂まで長大です。複数日縦走の経験者向け。当サイトのB・5を一般化しません。

雲取山登山の日程

指定データの参考日程は1泊2日です。東京都環境局も、どの登山口からもコースタイムが長く、雲取山荘などを利用して余裕を持つよう案内しています。以下は鴨沢往復を山小屋泊に分ける編集上のモデルです。

日行程の考え方確認点
1日目鴨沢または小袖から入山し、七ツ石小屋方面を経て石尾根へ。五十人平野営場、山頂経由の雲取山荘など、予約した宿泊地まで進みます。朝のバス時刻または駐車場の混雑、宿泊地の受付時刻、日没を確認します。
2日目宿泊地から雲取山山頂を往復または通過し、鴨沢へ戻ります。下りは長く、木の根や落ち葉で滑りやすい箇所があります。バスの時刻より十分早い下山を目指します。

9.7時間は往復の標準歩行時間で、2日間の配分は宿泊地によって変わります。各日の区間時間は登山地図で確認し、休憩・食事・写真撮影・バス待ちを別に加えてください。

雲取山の山小屋・野営場

施設位置と役割2026年10月13日時点の確認事項
雲取山荘山頂北側、山頂から約30分。三峯側縦走と鴨沢往復の宿泊拠点です。公式宿泊案内は1泊2食10,000円・素泊まり6,500円を掲載。予約と空き状況を事前に確認します。
七ツ石小屋鴨沢ルート中腹。小屋泊・テント泊、水の補給判断に使う拠点です。公式サイトでは小屋泊は電話予約、2026年9月1日以降のテント泊は予約サイト受付。ツキノワグマの多数目撃も案内されています。
五十人平野営場旧奥多摩小屋跡地周辺のテント専用施設です。完全事前予約制。2026年度は4月29日〜11月30日予定。大人2,000円/人泊、バイオトイレ100円/回、売店なし、水場は施設管理外です。
三条の湯後山林道の先にある温泉付き山小屋。三条ダルミ方面の拠点です。公式料金案内は小屋2食付11,000円、素泊まり7,000円、テント1,500円を掲載。通行状況と予約を確認します。
雲取山避難小屋山頂南約100mの緊急避難施設です。奥多摩ビジターセンターは緊急時以外の使用を控えるよう案内。トイレ使用可、携帯電波なし、雲取山荘まで約760mです。

山小屋、野営場、水場の営業や利用条件は天候・積雪・設備状況で変わります。宿泊を前提にする場合は予約完了を確認し、水は「現地で必ず得られる」と考えず余裕を持って携行してください。

雲取山の登山口別アクセスと駐車場

鴨沢・小袖:評価対象ルートの起点

公共交通ではJR奥多摩駅から西東京バスで鴨沢へ向かいます。便数と季節ダイヤが変わるため、西東京バスの時刻・運賃検索で往復の便を確認してください。鴨沢バス停から小袖乗越までは徒歩移動が加わります。

車では丹波山村の雲取山登山口村営駐車場マップに従ってください。村は七ツ石山・雲取山の七ツ石ルート利用者へ村営駐車場を案内し、冬季は積雪・凍結への注意を呼びかけています。公式ページで台数・満車時の扱いを確認できないため、路上駐車を前提にしないでください。

三峯神社:秩父側からの起点

西武観光バスの三峯神社線は、西武秩父駅・三峰口駅から三峯神社へ運行し、雲取山アクセスにも利用できると案内しています。特定日は特別ダイヤになるため、出発日を指定して確認してください。車は三峰駐車場の営業・料金・混雑を三峯神社側の案内で確認します。

お祭・三条の湯:後山林道から入る起点

お祭バス停から後山林道を歩いて三条の湯へ向かいます。2026年10月2日から後山林道は通行可ですが、一般車両で山小屋まで入れるという意味ではありません。林道の利用条件、三条の湯の送迎、三条の湯〜山頂側の通行状況を別々に確認してください。

奥多摩駅:石尾根縦走の起点

奥多摩駅から歩き始め、六ツ石山、鷹ノ巣山、七ツ石山を経て雲取山へ至ります。交通接続はしやすい一方、行程は鴨沢往復よりさらに長くなります。日帰りの短縮手段としてではなく、宿泊地と撤退判断を含む縦走計画として考えます。

雲取山登山で注意したいこと

雲取山とあわせて知りたい周辺の山

山標高雲取山との位置関係・特徴
七ツ石山1,757m鴨沢ルート上の主要ピーク。巻き道との分岐があり、往復計画の途中で選択します。
飛龍山2,077m雲取山の西側。三条ダルミから奥秩父主脈をたどる縦走先で、日程は長くなります。
白岩山1,921m三峯神社ルート上。雲取山荘へ向かう途中の大きな登り返しです。
鷹ノ巣山1,737m石尾根の東側。奥多摩駅から雲取山へ長く縦走する場合に通過します。
妙法ヶ岳1,332m三峯神社側に位置し、白岩山と雲取山とともに三峰三山の一つとされています。

雲取山の次に選びたい山

次の登山先は、標高だけでなく、代表ルートの距離、標高差、岩場、交通条件で比べます。以下は各山の一般的な特徴を整理した編集上の比較です。リンク先で利用するルートを改めて確認してください。

山・内部リンク標高雲取山との比較
大菩薩嶺2,057m奥秩父東部で、雲取山より短い日帰り計画を組みやすい候補です。稜線の風と季節交通は別に確認します。
丹沢山1,567m首都圏からの1泊2日・長時間歩行をもう一度経験したい候補。階段や登り返しの連続が特徴です。
甲武信ヶ岳2,475m奥秩父主脈で山小屋泊と長い樹林帯歩きを発展させる候補です。登山口ごとの行程差が大きくなります。
金峰山2,599m標高を上げ、森林限界付近の岩場と展望を経験したい候補です。代表ルートごとに体力負担が大きく変わります。
筑波山877m長距離山行の前に、短い行程で登山装備やペース配分を確認したい場合の候補です。

雲取山登山のよくある質問

雲取山の難易度と体力度は?

評価対象の鴨沢往復は難易度B、体力度5(10段階)です。標準9.7時間、23.7km、累積標高差は上り・下りとも1,670m。難易度Bでも行程は長く、体力面では軽い山ではありません。

雲取山は日帰りできますか?

公表上は標準9.7時間の往復ルートですが、休憩と交通を加えると余裕が小さくなります。東京都環境局は健脚者でも日帰りは難しいと案内しており、当サイトでは初回は1泊2日を基本とします。日帰りにする場合は、暗い時間の歩行、駐車場・バス、積雪、体調を含めて厳格に判断してください。

鴨沢と三峯神社はどちらが歩きやすいですか?

鴨沢は評価対象として数値を確認でき、石尾根へ上がる代表ルートです。三峯神社は雲取山荘へつなぎやすい一方、白岩山前後の登り返しがあります。往復より、鴨沢から入り三峯へ抜ける1泊2日縦走に向きますが、登山口間の交通計画が必要です。

雲取山の避難小屋に宿泊できますか?

雲取山避難小屋は緊急避難用です。計画宿泊には雲取山荘、七ツ石小屋、五十人平野営場、三条の湯など、予約可能な施設を利用してください。

テント泊は予約が必要ですか?

五十人平野営場は完全事前予約制です。七ツ石小屋もテント泊を予約サイトで受け付けています。雲取山荘や三条の湯のテント利用条件は施設ごとに異なるため、必ず各公式案内で確認してください。

関連ページ

追加情報の確認日:2026年10月13日。公表されたルート値、登山道、交通、山小屋・野営場の案内をもとに編集しています。季節別の計画、経験の目安、次の山の比較は当サイトの編集上の判断です。登山直前にも最新情報を確認してください。

参考にした公式情報